結婚式の挨拶のお礼状

結婚式では、友人や上司などさまざまな人にお世話になることが多いでしょう。そのため、式の後には、特にお世話になった人にお礼状を送ると丁寧です。

では、結婚式の挨拶状やお礼状は、どのように作成すれば良いのでしょうか?今回は、結婚式の挨拶状やお礼状の文例をまとめて解説します。

結婚式の挨拶状やお礼状とは

結婚式の挨拶状やお礼状とは、結婚式でお世話になった相手へ送るお礼状のことです。

結婚式では、祝辞や受付、余興など、さまざまな人に協力してもらうことが多いでしょう。また、遠方から友人が出向いてくれる場合もあります。

そのため、これらの人に書状でお礼を伝えることができると、より丁寧で好印象となりやすいでしょう。

結婚式の挨拶状やお礼状の基本

結婚式の挨拶状やお礼状の基本は、次のとおりです。

結婚式後に挨拶状やお礼状は必須?

そもそも、結婚式後に挨拶状やお礼状を送ることは必須なのでしょうか?

まず、結婚式で特にお世話になった相手には、お礼を伝えることは不可欠でしょう。たとえば、祝辞をいただいた上司や、遠方から出向いてくれた友人などです。

しかし、最近ではメールやLINEなど、さまざまな連絡ツールが発達しています。そのため、お礼状の送付が必須とはではいえません。

ただし、お礼状を送ることでより丁寧な印象となり、相手から喜ばれることでしょう。

結婚式の挨拶状やお礼状を送るタイミング

結婚式のお礼状は、結婚式後遅くとも1ヶ月以内に送ることが基本です。ただし、お祝いの品を頂いたことへのお礼状の場合には、おおむね3日以内には送ると良いでしょう。

結婚式の挨拶状やお礼状は誰に送る?

結婚式の挨拶状やお礼状は、誰に送れば良いのでしょうか?お礼状を送る範囲に、特に決まりがあるわけではありません。ただし、次の相手には、送った方が良いでしょう。

  • お祝いの品を送ってくれた相手
  • お祝いの電報をくれた相手
  • 祝辞をくれた相手
  • 遠方から出向いてくれた人
  • 受付や余興、スピーチなど、特別な役割を頼んだ相手

結婚式の挨拶状やお礼状の基本構成

結婚式の挨拶状やお礼状には、一定の構成が存在します。基本構成を知っておくことで、お礼状の作成がスムーズとなるでしょう。

基本構成

・頭語
・時候の挨拶
・安否の挨拶
・本文
・結びの挨拶
・結語

頭語

はじめに、頭語を記載します。頭語にはさまざまなものが存在しますが、結婚式のお礼を伝える挨拶状では、「拝啓」を使用すれば問題ないでしょう。

ただし、目上の相手に対してよりかしこまった印象を与えたい場合には、「謹啓」を使用することもあります。

時候の挨拶

頭語に続けて、時候の挨拶を記載します。時候の挨拶とは、挨拶状を送る季節を表す表現のことです。

時候の挨拶には、主に「漢語調」と「口語調」の2つが存在します。

「陽春の候」など、漢語調の挨拶を記載すると引き締まった印象となります。一方、「さわやかな秋晴れの日が続いておりますが」など口語調で記載すると、かしこまり過ぎず、やわらかな印象となりやすいでしょう。

安否の挨拶

時候の挨拶に続けて、安否の挨拶を記載します。

たとえば、「〇〇様におかれましてはますますご健勝にお過ごしのこととお慶び申し上げます」などです。親しい相手の場合には、「お変わりありませんか?」などとしても良いでしょう。

なお、個人宛の挨拶状でよく使用される「ご健勝」とは健康に過ごすことを意味し、「ご清祥」とは幸せに暮らすことを意味します。一方、挨拶状では「ご隆昌」や「ご盛栄」などもよく使われますが、これは成功や発展を意味するものであるため法人向けであり、個人向けに使用することは一般的ではありません。

本文

頭語から安否の挨拶までの前文の次に、本文を記載します。本文には、相手へのお礼を、具体的なエピソードを交えつつ記載すると良いでしょう。

具体的には、後ほど紹介する文例をご参照ください。

結びの挨拶

本文に続けて、結びの挨拶を記載します。結びの挨拶には、「〇〇様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます」など相手の健康や幸せを願う文章や、「これからも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします」など今後のお付き合いのお願いなどを記載することが多いでしょう。

結語

最後に、結語を記載します。結語は頭語とセットで使用するものであり、使用できる結語は、使用した頭語によって異なります。

  • 頭語が「拝啓」の場合:「敬具」や「敬白」など
  • 頭語が「謹啓」の場合:「謹言」や「謹白」など

結婚式の挨拶状やお礼状の相手別文例

結婚式のお礼状や挨拶状は、どのように作成すれば良いのでしょうか?

相手別の例文は、次のとおりです。いずれも、具体的なエピソードを盛り込んで、自分の言葉で感謝の想いを伝える内容にすると良いでしょう。

親戚へ送る文例

参列してくれた親族へ送る結婚式のお礼状の文例は、次のとおりです。

拝啓 梅雨明けの空がすがすがしい季節となりましたが、〇〇叔母様におかれましてはますますご健勝にお過ごしの御事とお慶び申し上げます。

先日は、私たちの結婚式にご参列いただき、誠にありがとうございました。

幼い頃から可愛がってくださっていた〇〇叔母様に私の花嫁姿を見て頂けて、とても嬉しく幸せに思います。

結婚をしたとはいえ、まだまだ至らない者同士です。これからも、色々と教えて頂けたら嬉しいです。

お近くへお越しの際は、ぜひ新居へお立ち寄りくださいませ。

〇〇叔母様のご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。 敬 具

祝辞をいただいた人へ送るお礼状文例

祝辞をいただいた相手へ送るお礼状の文例は、次のとおりです。ここでは、上司に祝辞を頂いた前提で作成しています。

拝啓 菊花の候、〇〇様におかれましてはますますご健勝にお過ごしのこととお慶び申し上げます。

先日はご多用中にもかかわらず私どもの結婚式にご出席いただきましたうえ、身にあまるお言葉を頂戴し、誠にありがとうございました。

妻や両親も、「素晴らしい上司に恵まれて幸せだね」と申しておりました。

未熟なふたりではございますが、〇〇様にいただいた言葉を胸に、お互いに協力しともに人生を歩んでいく所存です。今後ともご指導、ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。

本来ならばご挨拶にお伺いするべきところではございますが、まずは略儀ながら書中にてお礼を申し上げます。 敬 具

余興をしてくれた友人へ送るお礼状文例

余興をしてくれた友人へ送るお礼状の文例は、次のとおりです。

拝啓 秋桜が風に揺れる今日このごろ、〇〇ちゃんはお変わりありませんか?

先日の結婚式では、素敵なダンスを披露してくれてどうもありがとう!

とっても上手で、みんないつの間に練習したの!?とすっかり驚いてしまいました。

夫や親戚からも「余興のダンスがとても上手で盛り上げてくれたね!」と、大好評でしたよ。

〇〇ちゃんに余興をお願いして、本当によかったです。

お礼に今度、お食事に招待させてくださいね。ぜひ、新居にも遊びにいらしてください。

〇〇ちゃんのご健康とご多幸を、心よりお祈り申し上げます。  敬 具

スピーチをしてくれた友人へ送るお礼状文例

スピーチをしてくれた友人へ送るお礼状の文例は、次のとおりです。

拝啓 連日厳しい暑さが続いていますが、〇〇ちゃんはお変わりありませんか?

先日の結婚式では、とっても素敵なスピーチをしてくれてありがとう!

結婚式をするときの友人代表スピーチは絶対に〇〇ちゃんにお願いしたいとずーっと前から思っていたので、夢が叶って嬉しいです。

一緒に過ごしてきた小学校、中学校、高校・・たくさんのエピソードで当時のことを思い出して、感動で思わず泣いてしまいました。〇〇ちゃんにスピーチをしてもらえて、本当によかったです。

また、新居にも遊びに来てね。

これからも、末永~いお付き合いを、よろしくお願いします。 敬 具

遠方から来てくれた友人へ送るお礼状文例

遠方から結婚式に出向いてくれた友人へ送る挨拶状の例文は、次のとおりです。

拝啓 さわやかな秋晴れの日が続いておりますが、〇〇さんにおかれましてはますますご健勝にお過ごしのこととお慶び申し上げます。

先日はお忙しい中、遠方から私たちの結婚式にご出席くださって、誠にありがとうございました。〇〇さんのお顔を拝見したとき、懐かしさと嬉しさで、式の前から泣きそうになってしまいました。

今度は私たちが、〇〇さんのところへ会いに行きたいと思います。〇〇さんもお近くに来られることがあれば、ぜひ新居にもお立ち寄りくださいね。

それでは、またお会いできる日を楽しみにしております。  敬 具

受付をしてくれた人へ送るお礼状文例

結婚式で受付をしてくれた人へ送るお礼状の例文は、次のとおりです。

拝啓 新緑の候、〇〇さんにおかれましてはますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

先日は私たちの結婚式で受付を担当してくれて、誠にありがとうございました。

〇〇さんがとても丁寧に対応してくれたおかげで受付がスムーズに進み、ゲストの皆さまに存分に楽しんでいただけました。

〇〇さんに受付を頼んで、本当によかったと思います。

結婚式ではあまり話せなかったので、今度ゆっくり食事に招待させてくださいね。

これからも変わらぬお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。 敬 具

お祝いを送ってくれた人へ送るお礼状文例

結婚式には参列せず、お祝いの品を送ってくれた相手におくるお礼状の文例は、次のとおりです。

拝啓 春光うららかな今日このごろ、〇〇様におかれましてはご清祥のこととお慶び申し上げます。

先日、私どもの結婚式の際には過分なるお祝いを頂戴し、誠にありがとうございました。

私どもにはもったいないほど素敵なグラスで、私も妻もとても気に入り、早速2人での晩酌を楽しんでおります。晩酌が華やかになり、とても嬉しいです。本当にありがとうございました。

つきましては、お礼のしるしに心ばかりの品をお贈りいたしますので、何卒ご笑納頂ければ幸いです。

なにぶん至らぬ私どもですので、今後とも末永くご指導くださいますよう、よろしくお願い申し上げます。

また、お近くへ起こしの際は、ぜひ新居へもお立ち寄りくださいませ。

末筆となりましたが、〇〇様のご健康とご多幸を心よりお祈り申し上げます。 敬 具

結婚式の挨拶状やお礼状で注意すべきマナー

結婚式の挨拶状やお礼状で注意すべき基本のマナーは、次のとおりです。

注意すべきマナー

・できるだけ自筆で書く
・白無地の便箋がベター
・封筒に入れて送る
・宛名の誤りに注意する

できるだけ自筆で書く

結婚式の挨拶状やお礼状は、複数の相手に同じ内容を送る性質のものではありません。そのため、パソコンで作成して印刷するのではなく、手書きで作成した方が良いでしょう。

白無地の便箋がベター

結婚式の挨拶状やお礼状は、白無地の便箋に縦書きするのが基本です。ただし、無地の用紙ではまっすぐに書くことが難しい場合には、罫線が入ったものでも問題ありません。

また、親しい友人宛に送る場合には、季節の花など慶事にふさわしい柄のついたレターセットなどを使用しても良いでしょう。

封筒に入れて送る

結婚式のお礼状は、ハガキのままで送るのではなく、封筒に入れて送ることが基本です。封筒も、便箋と合わせて白無地のものなどを選ぶと良いでしょう。

宛名の誤りに注意する

結婚式のお礼状を送る際には、宛名の誤りに注意しましょう。

特に、相手の氏名などの誤りは、大変な失礼に当たります。宛名を書いた後、送る前に再度確認すると良いでしょう。

まとめ

結婚式で特にお世話になった相手には、結婚式の後すみやかにお礼状や挨拶状を送りましょう。お礼状や挨拶状を送ることで、より感謝の想いが伝わりやすくなります。

結婚式の挨拶状やお礼状は、送る相手ごとの具体的なエピソードを織り込んで作成すると良いでしょう。

当サイト「挨拶状印刷.jp」では、さまざまなシーンに合わせた挨拶状のテンプレートを数多くご用意しております。挨拶状の文面や作成でお困りの際には、ぜひ挨拶状印刷.jpをご利用ください。